2013/07/20

SMALLVILLE 1x07『Craving』


クラークがクラークが…美しすぎる。
覗き見して落ち込んでるクラークが…美しすぎる。

Craving ; 渇望。

特殊メイクでおデブちゃんになったり、大口あけてみたり、CG効果でアゴはずしてみたり、ガチでドカ食いしたりと
まさに身体を張った演技をみせる、Amy Adams客演エピ。


ふっくら体型が原因でいじめに遭っているジョディ(Amy Adams)は、ラナの誕生日パーティまでにやせようと、自家製野菜で、グリーンスムージーダイエットに励んでいる。と突然、お腹くだしてお腹が激しくなり始めるや、体重がみるみる落ちていく。生まれ変わった自分にみとれるジョディ。

レックス御殿。メディカルチェックを受けているレックス。レックスが医師に「なぜスモールヴィルに異常現象が多発するのか」と尋ねると、「ルーサーコープによる環境汚染だ」とあてこすりを言われる。

ラナ宅。レックス御殿で行うラナの誕生パーティを前に、ネル叔母は大張りきり。一方ラナは、盛大なパーティに気が乗らない。ネル叔母を横目に、数学を教えてもらった御礼をラナが言うと「炎のビルから君を助けたってわけじゃないし」とクラーク。ラナの気持ちを軽くしてあげようとする、優しいクラークの、スーパーマンユーモアに私もキュン。

そこにホイットニーが「大学のアメフト部からスカウトされた」と喜び勇んでやってくる。間のわるいことに入部テストはラナの誕生日当日。誕生祝か入部テストか、迷うホイットニーにラナは「テストを受けて」と祝福のディープキス。クラークなど存在しないかのように、アツアツなラナ×ホイットニーに、クラークは落ち込むやら、ため息つくほかない。

スモールヴィル高校。すっかり意気消沈のクラークに、ピートが「パーティでラナはひとりきり。絶好のチャンスだ」と檄をとばす。

やせて自信をつけたジョディは、男子高生からいじめられた時に、かばってくれたピートを、ラナの誕生パーティーのパートナーに誘う。女の子から誘われて、天に昇る心地のピートは言葉が出ない。クラークが腹話術的にピートの気持ちを代弁し、もちろんと答える。ここの掛け合いが、とってもステキ。

大がかりな誕生パーティを重荷に感じるラナは、ネル叔母から逃げようと、パーティーで使う食材の注文を口実に、ケント家へ避難。ラナがいるとは知らず「畑に杭を打ち込むため、地中の岩を砕いてきた」と話しながら、超重量級の荷物を楽々リビングに運び込んできたクラークは、ラナの姿に目がテンになり、慌てて「ハンマーでだけどね」とつけ加える。ここのくだりの、戸惑いクラークが恐ろしく可愛いので、本筋には関係ないが敢えてエピガイ。
クラークは、ラナのエスコート役を買って出る。「君のファンの交通整理を引き受ける」と。奥手クラーク、精一杯のアプローチをはたで聞いていたマーサは、思わずにやり。「今度はすっぽかさないで」というラナに「約束する」とクラーク。ほほえむラナ。

雨降りしきる夜道。ジョディが大量の食べ物をむさぼりながら車を走らせている。と目の前に鹿が。慌ててハンドルを切るも時すでに遅し。ジョディは鹿を轢死させてしまう。鹿に駆け寄ったジョディは、崩折れるや、猛然と食らいつく。

クロエは、干からびた状態で発見された鹿の事故に興味を持つ。

自室の望遠鏡で、爽やかにラナを覗き見中だったクラークは、その一部始終を来訪したクロエに目撃され、「部屋に入るならノックしてよ」と愛らしく動揺する。居心地の悪いクラークは、プレゼントを買いに行くと言って、クロエを巻こうとするが、「動物管理局の知り合いを紹介してくれたら、ラナのプレゼント選びを手伝う」というクロエの申し出に乗る。クロエいわく、クラークの微妙なセンスは札付きらしい。内外ともにスーパーな男にも欠点があった。

眉をひそめるクラークが…
もう愛くるしいったらありゃしない。
動物管理局。検視書を確認すると、鹿は体脂肪の80%を喪失していた。スモールヴィル特有の怪事件とにらむクロエ。

レックス御殿。『TOUCH』をインターネットで閲覧するレックス。第一面に「スモールヴィル:アメリカでもっとも奇妙な街」のタイトルが。いわくありげな面持ちで微笑むレックス。
スモールヴィル高校新聞部。クラークが部室に入るとそこにはレックスが。クラークは、お行儀よく、上着をお椅子の背もたれに掛けると、レックスに来訪の理由を尋ねる。工場長が新聞部の娘を自慢するものだから挨拶しに来たとレックス。それは口実ですね。

レックスがハゲメンになった理由が隕石群だと聞き、クラークは詫びる。「君のせいじゃないだろう」とレックスは答え「ハゲメンのせいで、いじめられたが、今では感謝している。苦労したおかげで、ただの金持ちのボンボンになりさがらなかった。俺を強くしてくれた」とダテに話す。

とクロエ登場。スモールヴィルの怪事件の全責任はルーサーコープにあるという世論に対し、隕石群が理由だと、一石を投じるクロエに興味を示すレックス。「君のほかにこの説を唱えているのは」と尋ねると、クロエがハミルトン教授の名前をあげる。耳が早いレックスは「ラナのエスコートとは頑張ったな」とクラークに声をかける。友達だからと言い訳するクラークのモジモジぷりが度を越してかわいい。

スモールヴィル高校。空腹が止まらぬジョディは、いじめっ子の男子高生を色仕掛けで誘惑する。すっかり美しくなったジョディにメロメロな男子高校生は、ホイホイついていってしまう。何か起こりそうな予感。

グラウンドのスタンドでラナを見掛けたクラーク。誕生パーティが憂鬱なラナに「楽しかった誕生日の思い出は」と尋ねると、ラナが「両親とドライブインシアターで映画をみたこと」と答える。布石。

グラウンドを後にしたクラークは悲鳴を聞きつける。急ぎ駆け付けると、そこにはジョディに脂肪吸引されて、ガリガリ君になった瀕死の男子高生の姿が。

ハミルトン博士を訪れたレックス。「隕石が細胞組織を変質させる」と自説を唱える博士に、レックスは研究資金の援助を申し出る。断る博士に「いつでも待っています」とレックス。

レックス御殿。「ホイットニーは入部テストでこられなくなったの」と告げるラナに「知っているよ」とレックス。この件、レックスが一枚も二枚も噛んでるわね。クラークの恋路の障壁を、金と権力に物言わせて取り除く、クラーク思いのレックス先輩。

パーティー当日。ルンルンクラークがおしゃれ着に着替え中のところ、クロエが慌ててやってくる。ジョディの車の修理伝票を見せ、鹿を轢死さえたのはジョディであり、ジョディの家は隕石落下現場だと伝える。ジョディは、隕石交じりの土壌で育てた野菜を食べたことで、新陳代謝が病的に活性化し、人間の体脂肪を吸引するまでに至ったのだ。

意識を失ったジョディの顔にかかった髪を優しく払う
なんて紳士なんだ
一方のジョディは、迎えにきたピートを前に食欲が暴走。ピートを気絶させ脂肪吸引しようとする。すんでのところでクラークが駆け付ける。逃げ出したジョディを追いかけ、クラークは隕石交じりの土にあふれたビニールハウスに入る。隕石を前に、弱り果てたクラークは、なすすべもない。クラークを殺そうとしたその瞬間、ガラスに映った自分の姿に、ジョディは我に返る。ジョディは絶望し、自殺を試みるが、クラークによって救出される。

レックス御殿。宴もたけなわのパーティを抜け出し、バルコニーで、ひとり外の風にあたるラナ。レックスはそんなラナを彼なりに慰める。「ただの誕生日だもの」と答えるも、ラナの表情は切ない。

帰宅後、クラークは、ケント夫妻に事件のあらましと、ピートとジョディの無事を伝える。「またしても、ラナとの約束を反故にしてしまった」と肩を落とすクラークに、ジョナサンは「人々を助けるためには、時として何かを犠牲にしなければならない」と慰める。ラナを犠牲にしたくないクラークは、意を決し、ラナの元に向かう。クラークの健闘を祈るケント夫妻。

ハミルトン博士のラボ。レックスは、ハミルトン博士が大学を懲戒解雇された理由を突きとめ、博士を揺さぶると、隕石の人体影響の調査を依頼、その手に多額の小切手を渡す。恐ろしい子。

ラナがかわいいよぅ
クラークでなくたって微笑まずにはいられんよぅ
ラナ宅。クラークはラナに約束を破ってしまったことを心から詫び、プレゼントだけでも受け取ってほしいとラナを連れ出す。向かった先は、お手製のドライブインシアター。「お誕生日おめでとう」と祝うクラークに「(上映中なんだから)シ―」と澄まし顔のラナ。満面の笑みでラナを見守るクラーク。







***

Season1のクラークは、神懸かりな愛くるしさ。ご多分にもれず、本Epiのクラークも、もう逐一カワイイのなんのって。

検死局①プスっとカギ壊しといて「開いてたよー」ってオイオイ。クラークの可愛らしさと破壊力は、はっきり言って無尽蔵です。
検死局②ポヨーとその場に立ってら、クロエ姐さんに「何突っ立ってんのよホラ!」と促され、鹿の死骸にかかった布をめくるクラーク。なんだ、この夫婦漫才的な絶妙の掛け合いは。君らは鳳啓介と京唄子か(笑)。
干からびた死骸を前に、眉をひそめるクラーク。私がクロエだったら、「怖かったねぇヨシヨシ」と頭を撫でてさしあげるとこです。
シャークティースと、プルプル唇。クラークの口元周辺の魅力が、全て詰まってます。そんなに全力で笑われた暁には、私だったら腰抜かすトコです。
紙パックをチューチュー吸って、ふんふん頷くクラーク。チューチューとかフンフンとか、CUTEなオノマトペが似合いすぎなクラーク。
誕生日パーティ当日。ラナの誕生日→ボディーガード→あわよくば…と、もうワクワクドキドキルンルンで、ママンに「アイロンまだー」と催促するクラークが、大きいのにチビッコのように愛くるしくてたまらないし、白い肌に白いTシャツとか着ちゃって、しかも白シャツが吸いつく盛り上がった胸筋は見事のひとことで、もう私のツボにドはまりだし、「もうクラークったら、仕方のない子ねぇ」と頬をゆるめるマーサママの、母性愛あふれる美しさに癒されまくるし。本Epiの隠れた名シーンだと思います。



2013/07/07

SMALLVILLE 1x06『Hourglass』


一分のすきもなく美しいクラークと
お鼻ポリポリしてるクロエのギャップが、とにかくカワイイ

Hourglass ; 砂時計。

『NCIS:LA』のマーティ役でもおなじみ、Eric Christian Olsenがハリー役で客演。



キノコ、漫才コンビ結成
ラナと一緒にいたいクラークは、30時間の地域報酬に、ラナと同じ「介護施設の話し相手ボランティア」を選ぶ。初日、ラナとバッタリ出くわしたクラークは、迫真の大根演技でビックリしてる自分を装い、一緒にボランティアにきたピートにツッコミを入れられ、どつき返す。のっけから私のハートを奪うクラーク。

ラナは、ピアノとオンナを愛する古老の男性ハリーを担当。ハリーは、ラナに池まで車椅子を押してくれるよう頼む。ラナは快く応じる。ハリーは適当に用事をいいつけ、キメ台詞「Honey...you're a doll.」をキメて、ラナを追いやると、早速、ふところに隠しもったタバコとライターを取り出す。手元が狂い、ライターを落としてしまったハリー。拾い上げようとしたところ、車椅子もろとも池に落下してしまう。溺死かと思われたが、池底の隕石の影響で、ハリーはみるみる若返る。新鮮な肉体に、雄たけびをあげる若返りハリーは、ある復讐を果たすべく、施設を脱走する。

クラークは、予知能力をもつと噂の老婦人カサンドラを担当。動機はヨコシマだけれど、根っから真面目な子クラークは、大きいからだを小さく折りたたんで、小さなお椅子に座ると、目の見えないカサンドラのために、甲斐甲斐しく本の読み聞かせをしている。カサンドラの手が、偶然か必然かは藪の中に、クラークの手、およびクラークのプルプルクチビルに触れた瞬間、カサンドラにクラークの未来が視える。

カサンドラから「あなたの大切な人が近いうちに亡くなる」と予言されたクラークは、自宅に超人スピードで帰宅するや、「危ないことは僕がするから!」と言ってはケント夫妻に一笑に付され、危険運転に興じるレックスに、「危ないからやめて!」と言っては「クラークってばマジメだからイカサマ信じちゃうんだよ」と一笑に付される。おまけに「危険運転のおかげで、俺の未来を変えてくれた君と出会えた」と言われ、突然の愛の告白に、分かりやすく戸惑う。この二人、いっそのこと付き合ってしまった方が、お互いラクなんじゃなかろうか。

お手手をヒラヒラさせるクロエがカワイイ
クラークがまるで
小さい我が子を見守る母のよう
カフェにやってきた若返りハリーが、若々しい肉体で、脂ギッシュな食べ物を堪能しているところに、ハリーの謎の失踪に責任を感じるラナと、クラークとクロエがやってくる。若々しい肉体で、若々しい会話を楽しみたい若返りハリーは、若々しいクラークらの会話に参戦するも、若々しくない会話のセンスと、キメ台詞「Honey...you're a doll.」でラナから不審がられる。

なんだかんだで、カサンドラの能力に興味を持ったレックスは「株の値動きが知りたい」という見えすいたウソで、クラークから彼女の名前を聞き出し、カサンドラを訪問すると「クラークの秘密を知りたい」と切りだす。カサンドラは「手に触れた人の未来しか分からない」と答える。父ライオネルが敷いたレールによって、将来を定められているレックスは、未来を知る覚悟がまだできていない。カサンドラは「覚悟が出来たらいらっしゃい」と、やんわり追い返す。

若いころ、教授に推薦を断られたことで、音楽院進学の夢を断たれたハリーは、その逆恨みから、教授のもっとも大切な息子を殺害し、殺人の罪で服役していた。ハリーの恨みは成就するどころか、今度は、裁判で有罪を言い渡した陪審員と、その子孫に向けられている。人生が逆恨みでできあがっている若返りハリーは、陪審員の息子を惨殺する。

逃げ出さない子クラークは、カサンドラを再訪。そこで、隕石群落下の際、カサンドラが、視力と引き換えに予知能力を授かったことを聞き、自責の念に駆られる。生きる道を模索し、悩みつづけているクラークは、答えを知るためにカサンドラの手を取る。クラークは、カサンドラのビジョンを共有し、自分の目で「愛する人の墓石に囲まれた自分の未来」を視てしまう。狼狽し、部屋を出ていくクラーク。カサンドラも、ヴィジョンを共有した初めての人間であるクラークに驚く。

何があっても逃げない子クラークは、警察の事情聴取を受けたラナからハリーの過去を聞き、さらに、当時の新聞記事で、若々しくない会話センスを持つカフェの青年と瓜二つの、ハリーの若かりし頃の写真を見て、今回の殺人事件の犯人が、失踪したハリーであり、ハリーは何らかの方法で若返ったのだと睨む。ただし、若返り方法およびターゲットの選定方法は分からない。クラークはハリーの暴走を阻止し、次のターゲットを救い出すため、手掛かりを探そうと、介護施設のハリーの部屋に侵入を試みる。

足音でクラークだと気付いたカサンドラが、クラークを呼び止める。できた子クラークは、先の無礼を詫びる。カサンドラは「あなたのことは、他の人のビジョンで以前から知っていたわ。あなたが特別な存在であることも」と話すと、クラークの使命は、人々を絶望から救いだし、恐怖と暗闇から守ることだと伝える。方法を問うクラークに、カサンドラは答えの代りに手を差し出す。再びビジョンを共有したクラークは、クラークに助けをもとめる人々の姿を視る。「答えを見つけ出します」と答えるクラーク。「あなたの秘密は誰にも明かさないわ」と誓うカサンドラ。

ハリーの部屋に侵入したクラークは、ベッドの下から見つけ出した切り抜きから、次のターゲットが、カフェのウェイトレスであることを突き止め、急ぎカフェに急行。ハリーの魔の手からウェイトレスを救い、ハリーを突き飛ばすと、警察に届け出る。

レックスはクラークを屋敷に呼び出すと、大破したポルシェ911を見せ、クラークに事故当時について尋ねる。クラークは「大事なのは過去ではなく、これからどう生きていくかだ」とレックスに語りかける。のちの展開に思いをはせると、非常に意味のある一言。

隕石の若返り効果がきれた若返りハリーは、収用された病院のベッドの上で、再び古老ハリーに戻ってしまう。

ラナと介護施設の庭にやってきたクラークは、池底に隕石を発見し、ハリーが若返った理由を悟る。

警察の公式見解は、ハリーの模倣犯が彼を拉致し、殺人および殺人未遂を図ったことになっているものの、真犯人はハリーであることは明白。

平穏な介護施設が、恐怖の取調室に変貌
クラークは、ハリーの凶行を阻止するため、介護施設に戻って来たハリーを訪れ、真犯人はあなただと、美しく且つ冷徹な顔で淡々と語ると「I'll be watching you.」と、ただならぬ凄みを利かせ、ハリーをしこたま震え上がらせる。非情な眼差しの、美しきクラーク刑事の尋問を前に、必死にしらを切ったハリーだが、私だったら恐れをなして、聞かれてないことまで吐くと思う。

もう後がないハリーは、逆恨みを成就させるため、再び池に突進し、若返りを図ると、陪審員の息子であるジョナサンのもとに向かう。

その頃、追跡調査でハリーの狙いが陪審員の子孫であることに気付いたクラークは、ハリーが失踪したことをラナから聞き、急ぎ、自宅へと急行する。

ケント家に侵入した若返りハリーの魔の手は、不在のジョナサンにかわり、マーサに及ぶ。若返りハリーの手によって車のタイヤはパンクし、脱出手段をたたれたマーサだが、クレバーなマーサは、恐怖の中でも機転を利かせ、カラの飼料タンクに逃げ込むと、追ってきた若返りハリーが、ベストポジションに回りこんだ瞬間にレバーを引き、ハリーを飼料で生き埋めにする。しかし、退路をたたれたマーサも生き埋めに。

前髪が必要以上にオンザ眉毛になってます
超人スピードで自宅に急行したクラークは、折しも帰宅したばかりのジョナサンの無事を確認すると、今度は、タイヤのパンクした車を見て、マーサは若返りハリーと居ることを確信。透視能力を発揮して飼料タンクのマーサを見つけると、ジョナサンとともに救助する。辛くも息を吹き返したマーサの後ろでは、飼料から飛び出した若返りハリーの手が、みるみるしわがれていった。

覚悟を決めたレックスは、白い花束を片手にカサンドラを訪れ、「死ぬはずが生き延びた、その理由が知りたいのです」と話す。偉大な人生を送りたいと野望を話すレックスに対し、先日とは打って変わり、予知することを拒むカサンドラ、何かを感じている模様だが、手を差し出す。カサンドラの手を握るレックス。ビジョンのレックスは、アメリカ合衆国の大統領となり、国を血に染め上げていた。レックスの周りには、無数の屍が。レックスが何が見えたかと尋ねるも、老婦人はこと切れていた。レックスは狼狽し、震える声で看護師を呼ぶと、足元もおぼつかないまま、部屋を立ち去る。入れ替わりにやってきたクラークは、看護師からカサンドラの死を告げられる。
Clark: She saw it.
Nurse: Saw what?
Clark: Her future.

***

今回、心に残ったのが、クラークとラナのやりとり。ラナは新聞部の、クロエお手製「超常現象の壁」に、自分が表紙の『TIME』紙を見つけて動揺します。どこへ行こうとも過去から逃れることはできないと悲痛なラナに、クラークは「今の君は、両親を失ったかわいそうな女の子ではない」と励まします。こうした、クラークの深い思いやりと優しさに、日々接することで、クラークに対するラナの思いが強まっていくことは必至だったでしょう。



2013/06/28

SMALLVILLE 1x05『Cool』


レックス先輩、お願いですから上目遣いヤめてください。
ドキドキが止まりません。



夜の湖畔で催されたパーティに来たクラークは、寒空の下で更に密着度の増すラナとホイットニーを目撃してしょんぼりし、男子高生ショーンにナンパされて、普段とは違う乙女な表情のクロエに複雑な気持ちになる。

クロエをナンパしたショーンは、氷の張った湖にキャッチボールで取り損ねたボールを取りに行った際、氷に亀裂が入り、氷水の中に落ちてしまうも、ナンパ常習犯だったため、どうせナンパ中だろと誰にも心配してもらえず、誰にも救助してもらえぬまま、氷水の中で一夜を過ごす。いろんな意味で寒いショーン。

翌朝、何とか湖から這い上がったショーンだが、全身から血の気が引いており、酷く凍えている。焚き火の残り火で身体を温めると、途端に血色が復活。一方の焚き火はショーンから熱気を奪われ、凍てついている。湖底に大量の隕石があった湖に落ちたショーン、身体に何らかの異変が起きた模様。

アメフト命のホイットニーは、こともあろうにラナとの展覧会デートをすっぽかして、アメフト部員と約束をしてしまった。

クラークとラナの恋のキューピッドであるレックスは、クラークにレディオヘッドのライブチケットを2枚手配してやり、傷心ラナをデートに誘えと背中を押す。

勇気100倍振り絞って「友達として」ラナをデートに誘うことに成功して、喜びのあまり、耳から耳までつながっちゃうくらい笑顔になるクラーク。目を細めてクラークの幸せを喜ぶレックス。初期のクラーク×レックスは本当和む和む。

身体を温めるには人肌が一番だと気付いたショーンは、ナンパした女子高生の唇から根こそぎ体温を奪って殺すと、今度はターゲットをクロエに絞る。ナンパ男と人肌。分かりやすく、いやらしい。

一方。ラナとの念願の初デートにワクワククラーク。
Clark: Hello, citizens.
Martha: I'm not familiar with this child. Where's the moody one, lives upstairs, runs real fast?
クラークが大好きだからこそクラークの恋路を応援したいクロエは、わざわざクラークを訪れると、勝負服に青のシャツを選んであげる。(青と言えばスーパーマンのイメージカラー) なんて甲斐甲斐しい子なのだ。

そんな甲斐甲斐しい子クロエは電話でショーンからデートに誘われる。「クラークが頑張ってるもん、私も頑張る」と健気かつ乙女な笑みを見せるクロエ。ショーンのナンパぶりをさんざ目にしているクラークは正直複雑。

恋のキューピッドことレックス先輩が手配してくれた高級車ストレッチリムジンで、ライブ会場に向かうクラークとラナ。カフェで本を読むラナを見掛けていたクラークは「悲しい事があると君はいつも本に没頭するね」と話を切りだし、「僕は天体観測(を口実に君を眺めること)だけど」と話す。「あなたはいつも私の気持ちが分かるのね」と無自覚ファム・ファタールな瞳で見つめかえすラナに、「魔法だよ」と微笑むクラーク。良いムード。

クラークはラナを和ませようと、トランプを切るとラナにカードを1枚引かせ、透視能力でラナのカードを言いあてる。カードを手渡すラナと、受け取るクラークの手が触れあう。友達以上の何かを感じ取った二人。

空気を変えようと、ラナが車内のテレビをつけると、学校でショーンにナンパされていた女子高生の、変死体発見のニュースが流れる。クロエの身に危険が及んでいると察知したクラークは、ラナにドタキャンを詫び、人通りの多いカフェなら安全地帯だとラナを送り届け、クロエとショーンのデート現場である高校に向かう。

クラークのおかげで、辛くもショーンの魔の手から脱出したクロエ。クラークは「人殺しをする前のショーンであったとしても、君はもったいない」と励ます。あの顔、あの声、あの性格のクラークが言うとちっともキザじゃない。クラークをヘタに真似したら、火傷だけではすまされない。

クロエは早速、事件の手掛かりを調べる。脳内の熱を感じる細胞が損傷したショーンは、体温が保持できなくなったため、熱を補給するために、他人の体温を奪っているのだと推察する。しかしながら、その熱の充電はすぐに切れてしまうため、次々に人を襲わねばならない状況に陥っていると推測。

クロエはクラークに「あなたのデートを邪魔するために、わざと災難に巻き込まれた訳じゃないのよ」と釈明。かわいいなぁクロエ。

その頃、カフェで、ひとり待ちぼうけなラナ。女友達と偶然通りかかったピートに「大事な用事ができたみたいなの」と肩を落とすと、ピートが「クラークに、君より大事なことなんかあるもんか」とナイスフォロー。はっと息をのむラナ。

カフェにやってきたホイットニーは、おめかししたラナを怪訝に思う。ラナはホイットニーの前で「カフェの前で待たせてある高級車にお友達と乗っていかない?」とピートに声を掛ける。これってワザとよね。当然「高級車ってだれと」と尋ねるホイットニー。質問には答えず「帰るから送って」とラナ。クール。

車中、重苦しい二人の空気をぶっ壊すかのように、走行する車の前にショーンが立ちふさがる。慌ててハンドルを切ったホイットニー。車は木に激突。ラナが脚を負傷してしまう。都合よく目の前にレックスの屋敷が。助けをもとめて屋敷に向かうホイットニーとラナ。

レックス御殿。火の車なケント農場の財政を心配したレックスが、財政支援を提案しようとケント夫妻を屋敷に招待していた。心からケント家を案じるレックスだが、これまで幾度となくレックスの父ライオネルに裏切られてきたジョナサンは、レックスの親切心を純粋に受けとることができない。

クロエの無事を見届け、カフェに急行したクラークだが、ラナの姿が見当たらない。クラークは方々を必死に探し回る。途中、損傷したホイットニーの車を見つけ、車内を確認しようとした瞬間、ショーンに急襲され、クラークは体温を根こそぎ奪われ氷結してしまう。

屋敷にやってきたホイットニーとラナからショーンの一件を聞いたレックスは、まずはラナに「デート残念だったな」と告げて、やんわりじんわりとホイットニーを撃沈すると、警備を強化させ「ことが片付くまで屋敷内に居るように」とケント夫妻、ラナとホイットニーに言い渡す。

熱を求めて三千里のショーンは、スモールヴィルの発電機から熱を奪って、街の電力供給をダウンさせると、今度はレックス御殿の自家発電機を襲う。

レックス御殿。突如明かりが点滅し始めた。ショーンの仕業に違いないと、マーサはレックスの制止を無視し、自家発電機の元へ向かう。そこにはショーンが。万事休すと思いきや、解凍したクラークが駆け付け、マーサを逃がす。

病院へ行こうと説得するクラークの言葉に、全く耳を貸さないショーンは、クラークを再び襲うと「お前の体温は最高なんだ」と恍惚状態に。全般的に感情表現がエロいショーン。「お前もママもパパも、そしてラナも殺してやる」と興奮に身悶えするショーンの言葉が、クラークの逆鱗に触れる。怒りの鉄拳クラークはショーンを近くの池に突き飛ばす。ショーン落下後、またたくまに凍りだす池。ショーンは暴走の果てに自らを自らで生け捕りにした。

ケント家。レックスの提案を受け入れず、銀行から借り入れしたジョナサンをレックスが訪れる。「銀行は返済を待ってはくれません。クラークの未来をつぶすつもりですか。気が変わったらいつでも返事をお待ちしています」と言い残して去る。レックスの誠実さとライオネルへの不信感の間で揺れるジョナサン。

スモールヴィル高校。ラナを見つけたクラークは昨夜の無礼を詫び、ラナを改めてデートに誘うが、今回の件が堪えたホイットニーと週末の約束をしたとラナが答える。クラークは思い切ってラナに「何故ホイットニーと付き合うの」と尋ねる。ラナのこの言葉に、私まで胸が痛くなった。
Lana: Because whenever I need him, he's there. I guess he makes me feel safe.

***

その相手こそクラークなのよ!とラナに教えてあげたくなった最後の台詞。ラナが本当に必要としている時、陰ながらラナを見守り、そして、いつもラナの命を救ってくれているのはホイットニーにあらず、クラークなのだと。
ですが、クラークは真実を明かすことができません。愛しているのに。いや愛しているからこそ。秘密を打ち明ければ、秘密を守り通す重圧と、秘密を守り通すための危険に、ラナを晒してしまうからです。
愛する人にも打ち明けることの出来ない苦悩を抱えた、クラークの辛さたるやいかばかりでしょう。言葉を失い、肩を落とすクラークの姿に、胸を押しつぶされる思いです。

だからこそ、「親友以上なんだけど恋人未満」なクラークとクロエを見ていると、もちろん切ないのだけれど、互いを思いやる優しさに心ほぐされて、私にとってオアシスな関係性です。




2013/06/27

SMALLVILLE 1x04『X-Ray』


ますます髪型がキノコなクラーク。
ロープの持ち方が、まるで乙女です。

X-Ray ; レントゲン線、エックス線。



スモールヴィル銀行。レックスは銀行にやってくるなり、口座の解約と全額現金での払い戻しを要求する。支店長は本人確認のため署名を依頼、銀行保管の署名と突合したところ、署名は不一致。不審に思った支店長が身分証明書の提示を依頼すると、ぶちぎれたレックスは支店長に銃を突きつけ、現金を奪って逃走する。

偶然通りかかったクラークは、ただならぬ形相で走ってくるレックスを心配し、声を掛けるが、眼鏡屋のショーウィンドーを突き破る勢いでブっ飛ばされる。眼鏡といえば、スーパーマンのトレードマークのひとつ。レックスの怪力無双ぶりに驚くクラーク。と前触れもなく、クラークの眼がレックスを透視。レックスの身体は、なんと骨が緑色であった。

ところかわって骨董店。店主ローズは、大量の札束の入ったリュックを発見。変身能力を持つティナが、母ローズの言いつけを破り、レックスに変身して銀行強盗を働いた。そのことを知ったローズは、血相をかえて、現金を返すとティナを叱る。金さえあれば完璧な人生を送れるとティナ。揉み合ううち、ローズが階段から転落してしまう。慌て911に電話するティナ。目の前には鏡が。何かを思いついた様子のティナ。電話を切ってしまう。

ケント家。一家はレックスの銀行強盗について話している。そこへレックス来訪。「僕も瓜二つの悪魔がいるだなんて考えただけで嫌ですよ。入っても宜しいですか?銃を持ってないからご安心を」と出だしからユーモアさく裂のレックス。どんなに窮地に陥ろうとも、常に心にユーモアを。さすがはスモールヴィルの男前ストロ

目を見開いて驚くケント一家にレックスは、アリバイを立証、事実無根であると伝える。真犯人が見つかるまで、周囲から白い目で見られる身分だというのに「今回は災難だったな」とクラークを案ずるレックス。なんとお優しい。さすがは男前ストロ。そんなレックスを慮ってかクラーク、秘儀ピュアブラックユーモアで応えます。SMALLVILLE初期は、こうしたクラークとレックスのほほえましい交流が見られて、本当に心が和む。
Lex: I promise I'm not a criminal mastermind.
Clark: I know. A criminal mastermind would have worn a mask.

ところ変わってスモールヴィル高校。体育の授業中のクラークは、またしても透視能力が発動。隣のピートの身体は人体標本状態にヒー!更には目の前の壁の向こうの、女子更衣室がスケスケ状態になり、本意か不本意か、お着換え中のラナのあられもない姿を「盗視」してしまう。鼻の下が伸びきったクラーク、トロトロの笑顔です。本当はエロい子悪い子と叱らねばならんのにチクショー!許さずにはいられなくなる、クラークのキラースマイル。

再びケント家。クラークは、突如授かった透視能力を両親に告白。「見る気がなくても(ラナの裸まで)見えちゃうんだ!」と戸惑いをあらわにする。練習を重ねれば、自分の意思で透視能力を操れるようになると、マーサとジョナサンが励ます。しかし未知の力を前に、練習しようにもその術が分からない。困惑し苛立つクラーク。

ラナ宅。ティナは訪れるなり「姉妹になって、ひとつ屋根の下に一緒に住みたい」とラナに話す。本音とも冗談ともつかないティナの告白を優しくいさめるラナ。ティナのその眼には、ラナに対する、羨望とも嫉妬とも愛とも取れる炎が煌めいている。

マーサと骨董店へと向かう途中、骨董店の玄関でティナを見掛けたクラークは、またしても透視能力が発動する。ティナの身体は骨が緑色であった。小首をかしげる可愛い子クラーク。

店内に入り、マーサとローズ(その正体は変身したティナ)の会話を、後ろ手くんで、お目目パチパチさせながら、おとなしく聞いてる可愛くて良い子クラーク。ハァでっかいのに可愛いって罪。クラークはローズに、ティナの所在を尋ねるも、当然ローズはけんもほろろの対応。ローズの態度を疑問に思うも、可愛くて良い子クラークはおとなしく引き下がり、マーサに「外で待ってる」と告げ店外へ。

マーサは偶然、ティナが隠しそびれた札束を発見する。ローズは適当な言い訳でその場を繕い、マーサが目を離した隙をついて、マーサのカバンから車のカギを抜き取る。

マーサが店外に出るや否や、猛スピードをあげて車が猛進してきた。運転手はなんとクラーク。すんでのところでマーサは逃げきる。車はそのまま逃走。そこへクラークが駆け寄る。激しく動揺するマーサ。抱きしめるクラーク。親子なのに…親子なのに…ドキドキが止まらん。

帰宅後。マーサは骨董店でのあらましをジョナサンとクラークに話す。「鍵を盗んだティナがクラークに化け、轢き殺そうとしたというのか」と一笑に付すジョナサン。クラークは母の推理を推す。透視したとき、ティナも強盗犯も骨が緑色であったと。クラークは、骨の病気を患っていたティナは、隕石落下時の影響で回復し、更には変身能力を開花させたと推察する。

犯人が明らかになった一方、いまだ透視能力を操れず、ティナの凶行を阻止できないことにクラークは悔しさをにじませる。「集中してみるのよ、望遠鏡を見るときみたいに」と助言するマーサ。そうよ、望遠鏡でラナを覗きガン見するときみたいに集中するのよ!

早速、トレーニングを開始したジョナサンは、クラークに、こぶしの中身を透視させる。見事言い当てたクラーク。ほほ笑むジョナサンに「勘だ」とにべもない仏頂面。…と見せかけての満面の笑み。キター!どぎついジョークを時差攻撃スマイルで、しれっとマイルドにしてしまう、クラークの必殺ピュアブラックユーモア。というわけで、クラークは透視能力を、自らの意思でコントロールできるようになりました。

一方、ガレージを掃除中のラナは、亡くなった母の日記を発見する。そこに綴られてた母の内面は、叔母から聞かされていた母とは程遠かった。母のように完璧な女性になろうと努力してきたラナにとって、それはあまりにつらい事実。日記の中の母は、ラナのように悩み、もがき苦しんでいた。問い詰めるラナに叔母は、卒業生代表としてラナの母が読んだ答辞について語る。

スモールヴィル高校。ラナのいでたちを完璧にコピーして、ラナをじっと待ち伏せしているティナ。事件の糸口をつかもうと、クラークは、遠くからティナの透視を試みるも、凝視する視線のレイザービームがきつ過ぎたか、ティナに気づかれてしまう。慌て立ち去るクラーク。

教室から出てきたラナに、ティナは「母が転勤することになったが、スモールヴィル高校に通い続けたいので、ラナの家に下宿させてほしい」と頼む。ティナの行き過ぎた行為に、ラナはやんわりくぎを刺す。とたん怒り狂うティナ。

怒りにわななくティナが姿を消した隙に、クラークはティナのロッカーを透視する。ロッカーの中のリュックには大量の札束が。そこへティナが戻って来た。噛みつかんばかりにキレるティナに、クラークはあくまでも平身低頭に謝り、立ち去る。

骨董店。ティナは一心不乱にラナの筆跡を練習している。そこへ保安官が。ティナは母ローズに変身する。保安官はローズに「スモールヴィル銀行から奪われた金がティナのロッカーから見つかったので事情聴取させてほしい」と話す。ローズが情報源を尋ねるも、保安官は「生徒からの匿名情報」としか答えない。何かを確信したのか、表情を一変させるローズ。

自室で、フットボール型の貯金箱を手に、透視特訓中のクラークをラナが訪れる。突然の来訪に驚くクラークに対し、ラナは「あなただけよ、本当の私を見てくれるのは」と言うが早く、クラークに迫る。思いもよらぬサプライズ接吻に、大きな瞳がさらに拡大するクラーク。さらに熱烈に唇を重ねてくるラナに、クラークもなんだかんだで受け入れ態勢になった途端、ラナがティナへと変わる。邪魔するなと警告すると、クラークを怪力で野外にブっ飛ばすティナ。

ケント一家。クラークは、隕石が骨に与えた影響で、ティナは自由に姿を変えられるばかりか、怪力を得たと分析。警察に通報しようというマーサに、クラークは「誰にでも変身できるティナを見破れるのは僕だけだ」と告げる。

スモールヴィル高校の新聞部。「スポーツはポンポンを持って応援するものではなく、自分でやるべきものである」が信念のクロエにとって、まさに天敵の、元ポンポンガールことラナが訪れる。来訪を快く思わないクロエだが、クロエの記者精神を純粋に讃えるラナに、ガードをゆるめる。ラナは母の答辞が掲載された記事を見せてほしいと頼む。ところが、母の答辞の内容は掲載不可となっていた。クロエの記者魂に火がつく。

レックスは、『インクイジター紙』の新聞記者ロジャーから、過去の補導記録ネタでゆすられる。公にされたくなければ、口止め料をよこせと脅すロジャー。

レックス御殿書斎。テーブルには札束の山が。そこへ新聞記者ロジャーがやってくる。札束を手に屋敷を後にしようとするロジャーに、レックスが背筋も凍る脅しをかける。そのドアを出れば、お前の存在を社会から抹消してやると。表情をこわばらせるロジャーは、ハッタリだろうと、携帯で銀行口座を確かめようとするも、携帯はすでに解約されており不通。恐ろしい子レックスは、更にはロジャーの情報源までも調べ上げていた。「情報源であるロジャーの兄弟はどうなるかな」とレックスがトドメの一発をかます。すくみあがるロジャーにレックスは、指示通りの記事の執筆と自動車事故の調査を命ずる。

自室で、鉛の小箱を手に透視特訓中のクラーク。とそこにラナが。またもやラナに変身したティナかと一瞬怪しむも、体内に緑色の骨は見当たらなかったようで、ひと安心。「家に帰りたくなくて、ここに来ちゃった」と無自覚ファム・ファタール再び。ラナは母の日記の発見に喜びつつも、戸惑う胸の内をクラークに打ち明ける。そんなラナを全身全霊で受け止め、包み込む安心と真心のクラーク

スモールヴィル高校。色目流し目で、ホイットニーを誘うラナ。なんだか、いつもと違う様子のラナに戸惑いつつも、まんざらでもないホイットニーは、「肌寒いのでジャンパーを貸してほしい」というラナに快く貸す。

案の定、ラナはラナに非ず、ラナに変身したティナであった。

骨董店に向かったクラーク。ドアの外から店内をくまなく透視する美しいキノコちゃんは、戸棚に隠されたローズの遺体を発見。さらに店内に侵入したキノコちゃんは、ラナの筆跡を練習した幾枚ものメモを見つける。ティナの目的がラナになりかわることにあると確信したキノコちゃんもといクラークは急ぎ、ラナを探しに行く。

墓地。ラナが父母の墓前に語りかけていると。ホイットニーから拝借したジャンパーを羽織ったホイットニー・ティナが現れ、罵詈雑言を浴びせる。困惑するラナ。ティナはホイットニーの姿から元に戻ると、ラナの首を締めあげて気絶させ、隕石ネックレスを奪うと、霊廟の柩に閉じ込める。完璧な人生をムダにするあなたの代りに、私が完璧な人生を完璧に送ってあげるとティナ。

墓地に駆け付けたクラーク。ティナは再びホイットニーに変身。隕石ネックレスをジャンパーのポケットに入れたホイットニーを前に、劣勢のクラーク。ところが燃えてきちゃったかホイットニー、ジャンパーを脱ぎ捨てた!ネックレスから解放され、クラークは一気に回復。ホイットニー・ティナを倒し、透視能力で霊廟のラナを発見。ラナを助け出す。

ラナ宅前。ティナは警察に連行され、ラナも無事に回復。「普通」への羨望と嫉妬が「他の誰かになりたい」という願望を募らせ、ティナを凶行に走らせたのだとクラークはケント夫妻に語る。そこにホイットニーが駆け付ける。熱い抱擁を交わすラナ。クラークはその様子を切なげな眼差しで見つめる。肩を寄せ合い、ラナとホイットニーがラナ宅へと入っていく。好奇心に駆られたクラークは家の中を透視する。そこには愛しあうラナとホイットニーの姿が。
Clark: Mom, if you could see anything, what would you do?
Martha: Learn to close my eyes.

雨降りしきる夜。ラナは車の中で、クロエが発見してくれた母の答辞のテープを聞いている。型破りだが勇猛果敢な母のスピーチ。愛おしくも誇らしく聞き入るラナ。雨は、ラナの感涙の涙であると同時に、悩みもがき苦しむラナの心を解きほぐす慈雨であったに違いない。

***

個人的に最も心臓に悪かったのが、クラークがマーサのお買い物について来ていること。普通ならば反抗期まっただ中である高校生の男の子が!しかもこんなに美麗な男の子が!「15の夜」も反抗心もゼロに、いそいそとお買い物について来てくれるだなんてママ、もう平常心とか絶対に無理。

今エピでは、クラークとレックス、それぞれが内に秘めたる思いや闇が少し明るみになりました。
ティナの凶行にクラークが理解を示すことが出来た理由としては、クラークの共感力や慈悲のみならず、クラークと重なる部分があったことも大きいでしょう。特別な力はひた隠しにしなければならないのか。愛する人と全てを分かち合うことはできないのか。今エピではクラークの「普通」への強い願望がティナに投影されていると思います。
一方レックス。脅しをかけてきた人間の急所を掴み、ゆすり、自分の働き蜂へと変貌させました。常々、父を憎み、父を反面教師とし、父のようになるものかともがき続けているレックスですが、やはり骨の髄までしみついた、ルーサー一族の「血」からは逃れることはできないのでしょうか。



2013/06/25

SMALLVILLE 1x03『Hothead』


引き続き、髪型がキノコなクラーク。

Hothead ; 短気な人、せっかちな人。



アメフト部必勝請負人のウォルトコーチ。200勝目を目前に、意気揚々とサウナで休息している。サウナストーンは何と何との隕石。不吉な予感がプンプン。そこへ校長がやって来て「中間試験で、カンニングを働いたことが明らかになったスタメン7名を停学処分とする」と伝える。これではアメフト部は次の試合に出られなくなってしまう。それはつまり、コーチの連勝記録がストップすることを意味する。コーチの怒りが沸点に達した瞬間、周囲のモノが一斉に燃え出す。隕石がコーチに「何か」をもたらした模様。

イケてない服とキノコヘアを持ってしても
隠しきれないクラークの美貌
スモールヴィル高校。コーチのもとに集った、くだんの7名の写真をクロエが撮ろうとしたところ、アメフト部の一人が、クロエめがけてボールを投げつける。顔面直撃!と思いきや、隣にいたクラークがナイスキャッチ。しかもクラークが投げ返したボールは、キャッチした部員が嗚咽してまうほどの威力。クラークを、何やら思惑あり気に見つめるコーチ。

コーチは早速、クラークを執拗にアメフト部に勧誘する。父の言いつけにしたがって辞退するクラークだが、その場に居合わせたラナの前で「父親の顔を伺ってないで自分の意思で決めてみたらどうだ。男なら自分で決めろ」とコーチが殺し文句。好きな女の子の前だものイイとこ見せたいよねぇ。クラークはイエスと答える。

帰宅したクラークは父の説得を試みるも糠に釘。全く取り合ってもらえない。力を制御できずに誰かを傷つけてしまうかもしれないと諭す父。クラークは反抗し、絶対に入部するもん!と宣言。
一方レックス。父ライオネルの部下から第3科学肥料工場の業績悪化を鑑み、リストラを決行するよう告げられる。レックスは雇用者を増大するもん!と答える。
そしてラナは、不正行為を働くような部員を応援することはできないとチアを辞め、チア以外のことに挑戦してみるもん!とバイトを始める。

完璧なヒップラインのキノコ
クラークの練習試合初日。スタンドには父の姿が。認めてくれたのかと喜ぶクラークだが、父は「けが人が出ては困るから見に来た」と伝える。クラーク傷つく。試合開始。力を思いきりセーブしているため、早速叩きのめされるクラーク。コーチに檄を飛ばされ、闘争心に火のついたクラークは、ちょいと超人的能力を出して、一気に一勝。その姿を見るや否や、ジョナサンはスタンドを後にする。

有望なクラークを引き入れられてご満悦のコーチ。そこへ校長がやって来て「ほかならぬコーチが、中間試験漏えいの犯人だと判明した」と告げる。有力者に教え子がいると暗に脅しをかけるコーチだが、校長は脅迫に屈しない。不正が明るみになれば、コーチを続けられなくなる。

怒りがおさまらないコーチは、校長の乗り込んだ車に念を送り、発火させる。燃え盛る車の中に閉じ込められた校長。焼死寸前のところに折よくクラークが。アツアツのガラス窓を素手でたたき割り、校長を車外に救出、爆発炎上する車から、わが身を盾にして校長を守る。

帰宅後、電話で校長の安否を確認した母マーサは、ジョナサンとクラークに無事を伝える。ジョナサンがクラークに「誰かに見られなかったか?」と尋ねる。またしても信用されていないと感じたクラークは、父に反抗心。

でもやっぱりいい子のクラークは、今週の試合で、かつてアメフト部員だった父と同じポジションの、テールバックで先発になったと告げる。しかしジョナサンは眉ひとつ動かさない。クラーク傷つく。

頑ななジョナサンにマーサが説く。問題なのは力ではなく、クラークの自制心だと。「クラークを信じてあげなくちゃ」とマーサ。ジョナサンは「信じている。心配なのはクラークの秘密が暴露されて、自分たちから引き離されることだ」と。マーサは「私たちが信じてあげなければ、いずれあの子は自分の意思でこの家を出ていってしまう」と諭す。ぐうの音もでないジョナサン。

クロエ、クラーク、ピートの三人はカフェに向かう。そこにはウェイトレス姿のラナが。ラナがチアを辞めたことに、残念顔のクラークだが「バイトは週4日だからいつでも来て」と言われスマイル。おまけに就業中はネックレス着用不可なので、ラナと普通にお話しできることに嬉しそう。一方、カフェにいたアメフト部員たちが、突然カフェを後にする。何か裏があると後を追いかけるクロエ。

グラウンド。呼び出したアメフト部員にコーチが炎の制裁で口封じをかける。その一部始終をクロエがカメラに収めていた。

ところかわってレックス御殿書斎。お怒りの父ライオネルが直々に押しかけてくる。言うことを聞かないレックスに、ライオネルはフェンシングで負けたら私の言うことを聞けと宣戦。試合に負けたレックスに、ライオネルはリストラ敢行を宣告。悔しさに息を荒げるレックス。

夜。壮行会に向かうクラークは、アメフト部のユニフォームに袖を通し、ご満悦。マーサは、「ジョナサンには、もっとクラークを信じて」と告げたと。そしてクラークには「自分で決めたことには、自分で責任をとる覚悟をしないとね」と話す。「ジョナサンも私もクラークを信じたい。だからジョナサンを許してあげて」とマーサ。神妙な面持ちのクラーク。「子はかすがい」ならぬ「母はかすがい」のケント家。

壮行会に盛り上がるグラウンドの片隅で、校長に密告した部員トレヴァーが潜んでいる。彼を呼び出したのはクロエ。クロエはくだんの写真を見せる。一瞬にして血の気の引いた様子のトレヴァーは「ほっといてくれ」とクロエに告げる。その様子を見ていたコーチは、トレヴァーが一人になるのを待ち伏せ、彼の腕に素手で重度の火傷を負わせ、更なる脅しをかける。

新聞部。トレヴァーからクロエとのやりとりを聞き出したコーチは、証拠隠滅を図るため、コーチの不正記事を執筆しているクロエを、部室もろとも焼き殺そうとする。突然燃え出した部室。クロエは壮行会に来ていたクラークに助けを求める。クラークの到着とともに、炎は意思を持ったように鎮火。クラークは恐怖に震えるクロエを抱きしめ、これには何か裏があるとにらむ。

秘儀ピュアブラックユーモアでクロエを励ますも、さすがに受けが悪かったクラーク。
Clark: The Torch torched. How's that for dramatic irony? Just...trying to get you to smile.
クロエはこれまでの調査結果をクラークに話す。「コーチは200勝目をあげたいがために、成績不良の部員を、是が非でも出場させようと試験漏えいを企てた。そして炎を操り、試験漏えいを調査していた校長を焼き殺そうとした。部員には、スプリンクラーを炎に変えて口封じを行った。その写真を、学校新聞TOUCHに掲載しようとした私をも、焼き殺そうとした」と。しかし、肝心の証拠写真は炎に焼かれてしまった。事件は闇に葬られてしまうのか。だが証人トレヴァーは生きている。同じアメフト部員のクラークならば、トレヴァーも真実を話すと、クロエはクラークに告げる。

レックスの笑顔が美しすぎて
目のやり場に困る
その頃、ラナの働くカフェで、証人トレヴァーを探しに来たクラークと、父ライオネルの言いつけに従い、解雇者を検討中のレックスがバッタリ遭遇。
耳の早いレックスは、クラークのアメフト入部を既に知っていた。「親父さんも喜んでいるだろう」というレックスに「自分のことは自分で決めろというのに、そのくせ自分で決めると反対される」とプンプンクラーク。同意見のレックス。ウェイトレスを叔母に反対されているラナも同意見。
「親に逆らってでも反抗期万歳」と乾杯の三人。とラナが持ってきた飲み物は注文したものとは別のモノでした。それでも黙って飲む二人。優しすぎる。やっぱ「男は黙ってサッポロビール」。

そっと手を添えるクラークの仕草が
やたらと美しい
トレヴァー宅に赴いたクラーク。部屋に入ると全方位を消火器で囲み、ひどくおびえるトレヴァーが。クラークは試験漏えいについて尋ねる。トレヴァーが重い口を開く。やはり推測した通りであった。トレヴァーの腕に巻かれた包帯に気づいたクラーク。クラークが包帯を外すと、そこには手形の火傷跡が。全ての真相を悟ったクラーク。

試合当日。試合開始前、クラークはコーチのいるサウナへ向かうと、自分もコーチも試合には出ないと告げる。その言葉にコーチが怒り出した瞬間、サウナストーンの隕石がにわかに光りだす。途端に力を失ったクラークは、なすすべもなく、コーチによって隕石まみれのサウナ室に閉じ込められてしまう。証拠を隠滅したコーチは余裕綽々で試合会場に。

愛息の活躍を見届けに試合会場にやって来たケント夫妻。ところが肝心のクラークの姿が見当たらない。ジョナサンが部室にクラークを探しに向かう。全てが明るみになることを恐れたコーチは、試合を放り出して、ジョナサンのあとを追う。

Coach Walt: How did you do that? 
Clark: It's in the genes.
必死の思いで、サウナ室のガラスの小窓から、隕石を放り出していたクラーク。ガラスの小窓が割れたサウナ室の不穏な様子に、ジョナサンが慌て駆け付ける。中には、瀕死のクラークが。ジョナサンは鍵のかかったドアを蹴破り、クラークを救出。しかしそこにコーチが。万事休す!と思いきや、隕石から解放されて一気に回復したクラークが、殴りかかってきたコーチを蹴り飛ばす。

コーチの説得を試みるクラーク。勝利の亡者となったコーチは聞く耳を持たず、怒りの炎でクラークを焼き殺そうとする。しかし鋼の身体のクラークに、火など通用しない。もう後がないコーチは、自らの意思か、はたまた力の暴走か、文字通り業火に焼かれて死ぬ。

心臓をブチ抜く
レックスの上目遣い攻撃
ところ変わってレックス御殿。レックスの提案書に目を通し、怒りに燃えたライオネルが乗り込んでくる。至って平静に、父の電撃訪問に応対するレックス。レックスは提案書の通り、一人の従業員も解雇せず業績をアップさせるとライオネルに宣言。レックスの思わぬ辣腕ぶりに当惑したのか、はたまた、虚勢を張ってか、ライオネルは、レックスに今回の反乱を許すと告げる。レックスは、ライオネルに「俺を見くびるな」とくぎを刺す。

再びグラウンド。窮地を乗り越えたクラークとジョナサン。互いに腹を割って話す。クラークは「生意気いってごめんなさい」とジョナサンに謝る。なんてデキた子なのだ。ジョナサンは「信用していても心配せずにはいられない、それが親ってもんさ」と応える。子供の前でも強がらず、ありのままの心を伝えられるジョナサン。なんてデキた父親なのだ。

結局、試合には出られなかったクラーク。独り、グラウンドにたたずんでいる。そこへラナが。ウェイトレスは不適格だとわかったので辞めて来たと告げる。クラークもラナに、アメフトを辞めるつもりだと告げる。グラウンドに立ってみたら自分のやりたいことじゃなかったと思ったと。「人生迷うこともあるし、時々叫びたくなるよ」と言うクラークに、叫ぼうかとラナ。というわけで、最後は青春の遠吠え。

***

思わず二度見しちゃうクラークもカワイイ
今回、一番ときめいたのが、ラナのオーダーミスで、ホイップクリームたっぷりの飲み物を飲むハメになったレックス。上クチビルにホイップをつけてClark: Is that what you ordered? Lex: Not even close.とやりとりする様子は、愛くるしいのひとこと。つまるところ、美しい人は、何をやっても美しいだということが明らかになりました。

反抗期とか、青春の遠吠えとか、今エピは、まことに甘酸っぱくなるエピでした。私も一度、海で夕焼けに向かって「バカヤロー」と叫んだことがありますが(注:一人きりではありません。友達と一緒です念のため。)、思い出すだけで口の中が酸っぱくなります。ぁそれは、加齢による胃酸の逆流?

ドロドロとした人間模様になる前のSMALLVILLEは、「世界一美しいキノコことクラークのただならぬ美貌」と「世界一美しいハゲメンことレックスの瞬殺スマイル」に全神経を集中できて、目にも心にも楽しいです。