2013/06/25

SMALLVILLE 1x03『Hothead』


引き続き、髪型がキノコなクラーク。

Hothead ; 短気な人、せっかちな人。



アメフト部必勝請負人のウォルトコーチ。200勝目を目前に、意気揚々とサウナで休息している。サウナストーンは何と何との隕石。不吉な予感がプンプン。そこへ校長がやって来て「中間試験で、カンニングを働いたことが明らかになったスタメン7名を停学処分とする」と伝える。これではアメフト部は次の試合に出られなくなってしまう。それはつまり、コーチの連勝記録がストップすることを意味する。コーチの怒りが沸点に達した瞬間、周囲のモノが一斉に燃え出す。隕石がコーチに「何か」をもたらした模様。

イケてない服とキノコヘアを持ってしても
隠しきれないクラークの美貌
スモールヴィル高校。コーチのもとに集った、くだんの7名の写真をクロエが撮ろうとしたところ、アメフト部の一人が、クロエめがけてボールを投げつける。顔面直撃!と思いきや、隣にいたクラークがナイスキャッチ。しかもクラークが投げ返したボールは、キャッチした部員が嗚咽してまうほどの威力。クラークを、何やら思惑あり気に見つめるコーチ。

コーチは早速、クラークを執拗にアメフト部に勧誘する。父の言いつけにしたがって辞退するクラークだが、その場に居合わせたラナの前で「父親の顔を伺ってないで自分の意思で決めてみたらどうだ。男なら自分で決めろ」とコーチが殺し文句。好きな女の子の前だものイイとこ見せたいよねぇ。クラークはイエスと答える。

帰宅したクラークは父の説得を試みるも糠に釘。全く取り合ってもらえない。力を制御できずに誰かを傷つけてしまうかもしれないと諭す父。クラークは反抗し、絶対に入部するもん!と宣言。
一方レックス。父ライオネルの部下から第3科学肥料工場の業績悪化を鑑み、リストラを決行するよう告げられる。レックスは雇用者を増大するもん!と答える。
そしてラナは、不正行為を働くような部員を応援することはできないとチアを辞め、チア以外のことに挑戦してみるもん!とバイトを始める。

完璧なヒップラインのキノコ
クラークの練習試合初日。スタンドには父の姿が。認めてくれたのかと喜ぶクラークだが、父は「けが人が出ては困るから見に来た」と伝える。クラーク傷つく。試合開始。力を思いきりセーブしているため、早速叩きのめされるクラーク。コーチに檄を飛ばされ、闘争心に火のついたクラークは、ちょいと超人的能力を出して、一気に一勝。その姿を見るや否や、ジョナサンはスタンドを後にする。

有望なクラークを引き入れられてご満悦のコーチ。そこへ校長がやって来て「ほかならぬコーチが、中間試験漏えいの犯人だと判明した」と告げる。有力者に教え子がいると暗に脅しをかけるコーチだが、校長は脅迫に屈しない。不正が明るみになれば、コーチを続けられなくなる。

怒りがおさまらないコーチは、校長の乗り込んだ車に念を送り、発火させる。燃え盛る車の中に閉じ込められた校長。焼死寸前のところに折よくクラークが。アツアツのガラス窓を素手でたたき割り、校長を車外に救出、爆発炎上する車から、わが身を盾にして校長を守る。

帰宅後、電話で校長の安否を確認した母マーサは、ジョナサンとクラークに無事を伝える。ジョナサンがクラークに「誰かに見られなかったか?」と尋ねる。またしても信用されていないと感じたクラークは、父に反抗心。

でもやっぱりいい子のクラークは、今週の試合で、かつてアメフト部員だった父と同じポジションの、テールバックで先発になったと告げる。しかしジョナサンは眉ひとつ動かさない。クラーク傷つく。

頑ななジョナサンにマーサが説く。問題なのは力ではなく、クラークの自制心だと。「クラークを信じてあげなくちゃ」とマーサ。ジョナサンは「信じている。心配なのはクラークの秘密が暴露されて、自分たちから引き離されることだ」と。マーサは「私たちが信じてあげなければ、いずれあの子は自分の意思でこの家を出ていってしまう」と諭す。ぐうの音もでないジョナサン。

クロエ、クラーク、ピートの三人はカフェに向かう。そこにはウェイトレス姿のラナが。ラナがチアを辞めたことに、残念顔のクラークだが「バイトは週4日だからいつでも来て」と言われスマイル。おまけに就業中はネックレス着用不可なので、ラナと普通にお話しできることに嬉しそう。一方、カフェにいたアメフト部員たちが、突然カフェを後にする。何か裏があると後を追いかけるクロエ。

グラウンド。呼び出したアメフト部員にコーチが炎の制裁で口封じをかける。その一部始終をクロエがカメラに収めていた。

ところかわってレックス御殿書斎。お怒りの父ライオネルが直々に押しかけてくる。言うことを聞かないレックスに、ライオネルはフェンシングで負けたら私の言うことを聞けと宣戦。試合に負けたレックスに、ライオネルはリストラ敢行を宣告。悔しさに息を荒げるレックス。

夜。壮行会に向かうクラークは、アメフト部のユニフォームに袖を通し、ご満悦。マーサは、「ジョナサンには、もっとクラークを信じて」と告げたと。そしてクラークには「自分で決めたことには、自分で責任をとる覚悟をしないとね」と話す。「ジョナサンも私もクラークを信じたい。だからジョナサンを許してあげて」とマーサ。神妙な面持ちのクラーク。「子はかすがい」ならぬ「母はかすがい」のケント家。

壮行会に盛り上がるグラウンドの片隅で、校長に密告した部員トレヴァーが潜んでいる。彼を呼び出したのはクロエ。クロエはくだんの写真を見せる。一瞬にして血の気の引いた様子のトレヴァーは「ほっといてくれ」とクロエに告げる。その様子を見ていたコーチは、トレヴァーが一人になるのを待ち伏せ、彼の腕に素手で重度の火傷を負わせ、更なる脅しをかける。

新聞部。トレヴァーからクロエとのやりとりを聞き出したコーチは、証拠隠滅を図るため、コーチの不正記事を執筆しているクロエを、部室もろとも焼き殺そうとする。突然燃え出した部室。クロエは壮行会に来ていたクラークに助けを求める。クラークの到着とともに、炎は意思を持ったように鎮火。クラークは恐怖に震えるクロエを抱きしめ、これには何か裏があるとにらむ。

秘儀ピュアブラックユーモアでクロエを励ますも、さすがに受けが悪かったクラーク。
Clark: The Torch torched. How's that for dramatic irony? Just...trying to get you to smile.
クロエはこれまでの調査結果をクラークに話す。「コーチは200勝目をあげたいがために、成績不良の部員を、是が非でも出場させようと試験漏えいを企てた。そして炎を操り、試験漏えいを調査していた校長を焼き殺そうとした。部員には、スプリンクラーを炎に変えて口封じを行った。その写真を、学校新聞TOUCHに掲載しようとした私をも、焼き殺そうとした」と。しかし、肝心の証拠写真は炎に焼かれてしまった。事件は闇に葬られてしまうのか。だが証人トレヴァーは生きている。同じアメフト部員のクラークならば、トレヴァーも真実を話すと、クロエはクラークに告げる。

レックスの笑顔が美しすぎて
目のやり場に困る
その頃、ラナの働くカフェで、証人トレヴァーを探しに来たクラークと、父ライオネルの言いつけに従い、解雇者を検討中のレックスがバッタリ遭遇。
耳の早いレックスは、クラークのアメフト入部を既に知っていた。「親父さんも喜んでいるだろう」というレックスに「自分のことは自分で決めろというのに、そのくせ自分で決めると反対される」とプンプンクラーク。同意見のレックス。ウェイトレスを叔母に反対されているラナも同意見。
「親に逆らってでも反抗期万歳」と乾杯の三人。とラナが持ってきた飲み物は注文したものとは別のモノでした。それでも黙って飲む二人。優しすぎる。やっぱ「男は黙ってサッポロビール」。

そっと手を添えるクラークの仕草が
やたらと美しい
トレヴァー宅に赴いたクラーク。部屋に入ると全方位を消火器で囲み、ひどくおびえるトレヴァーが。クラークは試験漏えいについて尋ねる。トレヴァーが重い口を開く。やはり推測した通りであった。トレヴァーの腕に巻かれた包帯に気づいたクラーク。クラークが包帯を外すと、そこには手形の火傷跡が。全ての真相を悟ったクラーク。

試合当日。試合開始前、クラークはコーチのいるサウナへ向かうと、自分もコーチも試合には出ないと告げる。その言葉にコーチが怒り出した瞬間、サウナストーンの隕石がにわかに光りだす。途端に力を失ったクラークは、なすすべもなく、コーチによって隕石まみれのサウナ室に閉じ込められてしまう。証拠を隠滅したコーチは余裕綽々で試合会場に。

愛息の活躍を見届けに試合会場にやって来たケント夫妻。ところが肝心のクラークの姿が見当たらない。ジョナサンが部室にクラークを探しに向かう。全てが明るみになることを恐れたコーチは、試合を放り出して、ジョナサンのあとを追う。

Coach Walt: How did you do that? 
Clark: It's in the genes.
必死の思いで、サウナ室のガラスの小窓から、隕石を放り出していたクラーク。ガラスの小窓が割れたサウナ室の不穏な様子に、ジョナサンが慌て駆け付ける。中には、瀕死のクラークが。ジョナサンは鍵のかかったドアを蹴破り、クラークを救出。しかしそこにコーチが。万事休す!と思いきや、隕石から解放されて一気に回復したクラークが、殴りかかってきたコーチを蹴り飛ばす。

コーチの説得を試みるクラーク。勝利の亡者となったコーチは聞く耳を持たず、怒りの炎でクラークを焼き殺そうとする。しかし鋼の身体のクラークに、火など通用しない。もう後がないコーチは、自らの意思か、はたまた力の暴走か、文字通り業火に焼かれて死ぬ。

心臓をブチ抜く
レックスの上目遣い攻撃
ところ変わってレックス御殿。レックスの提案書に目を通し、怒りに燃えたライオネルが乗り込んでくる。至って平静に、父の電撃訪問に応対するレックス。レックスは提案書の通り、一人の従業員も解雇せず業績をアップさせるとライオネルに宣言。レックスの思わぬ辣腕ぶりに当惑したのか、はたまた、虚勢を張ってか、ライオネルは、レックスに今回の反乱を許すと告げる。レックスは、ライオネルに「俺を見くびるな」とくぎを刺す。

再びグラウンド。窮地を乗り越えたクラークとジョナサン。互いに腹を割って話す。クラークは「生意気いってごめんなさい」とジョナサンに謝る。なんてデキた子なのだ。ジョナサンは「信用していても心配せずにはいられない、それが親ってもんさ」と応える。子供の前でも強がらず、ありのままの心を伝えられるジョナサン。なんてデキた父親なのだ。

結局、試合には出られなかったクラーク。独り、グラウンドにたたずんでいる。そこへラナが。ウェイトレスは不適格だとわかったので辞めて来たと告げる。クラークもラナに、アメフトを辞めるつもりだと告げる。グラウンドに立ってみたら自分のやりたいことじゃなかったと思ったと。「人生迷うこともあるし、時々叫びたくなるよ」と言うクラークに、叫ぼうかとラナ。というわけで、最後は青春の遠吠え。

***

思わず二度見しちゃうクラークもカワイイ
今回、一番ときめいたのが、ラナのオーダーミスで、ホイップクリームたっぷりの飲み物を飲むハメになったレックス。上クチビルにホイップをつけてClark: Is that what you ordered? Lex: Not even close.とやりとりする様子は、愛くるしいのひとこと。つまるところ、美しい人は、何をやっても美しいだということが明らかになりました。

反抗期とか、青春の遠吠えとか、今エピは、まことに甘酸っぱくなるエピでした。私も一度、海で夕焼けに向かって「バカヤロー」と叫んだことがありますが(注:一人きりではありません。友達と一緒です念のため。)、思い出すだけで口の中が酸っぱくなります。ぁそれは、加齢による胃酸の逆流?

ドロドロとした人間模様になる前のSMALLVILLEは、「世界一美しいキノコことクラークのただならぬ美貌」と「世界一美しいハゲメンことレックスの瞬殺スマイル」に全神経を集中できて、目にも心にも楽しいです。