まばたきしただけで絵になるって 兄さん、どういうことよ。 |
Metamorphosis ; 魔力や超自然力による、変態。
たとえ髪型キノコにさせられても、やっぱり恐ろしくベッピンなクラークを目撃できるエピです。
オープニングは1話目のラストシーンから。ダンスパーティから帰宅したラナが自室に戻ると、ベッドの上にはリボンでラッピングされた小箱が。ふたを開けると色とりどりの蝶たちが飛び出し、部屋中を舞い踊る。思いもよらぬサプライズプレゼントに驚きつつも、蝶たちの華麗な舞を楽しむラナ。虫恐怖症の私だったらムリ。ぜったいムリ。たとえ顔がクラークで、羽根の模様がレックスの顔な蝶だとしても駄目ムリ。と私の個人的感情はさておき、ラナ宅の外には、ラナの様子を盗撮する青年の姿が。
青年の自宅。大量のラナ盗撮ビデオを見つけた青年の母、帰宅した青年を見るやいなや大激怒。全寮制の高校に預けると宣告する。愛する虫の世話ができなくなることに恐怖する青年。虫たちを守ろうと、虫を入れたガラス瓶を大量に車に積み込み、夜道を疾走する。と道のくぼみに足をとられ、ガラス瓶の中の虫が車内に放出。青年は、にわかに暴走しだした虫の大群に襲われてしまう。
同じ日の夜。クラークは空を飛んで、就寝中のラナの自室に不法侵入。ネグリジェ姿のラナの真上を浮遊し、可愛い寝顔にうっとりしている。とラナ、突如カッ!と目を見開くや、クラークに向かってメンチを切る!クラーク、もうマジでビックリ!!と思ったら夢でしたヨカッタ。でもクラーク、宙に浮いたまま夢を見ていたようでさらにビックリ。多感なお年頃の高校生×超能力=いろんな意味で危険の方程式。
すごみをきかせる美しいキノコ |
ラナより一足先に朝市を出発したホイットニーは、先ほどの革ジャン青年に急襲される。どうやら特殊能力を身に付けた模様の革ジャン青年。ホイットニーの車を、いともたやすくフルぼっこにする。動転したホイットニーはハンドル操作を誤り、車は横転。ホイットニーは意識を失う。
トラックで朝市から帰宅途中だったケント一家は、横転した車を発見。クラークは、車のフロントガラスをひっぺ返し、ホイットニーを車外に救出。さらにはガソリンに引火し、燃え上がる車から、文字通り、わが身を盾にしてホイットニーを守る。いかなる相手だろうとも絶対助ける子クラーク。もはや良い子を超越した良い子。
帰宅後、身体の変化について父に告白するクラーク。大火にのみ込まれても火傷ひとつ負わない身体、睡眠中には宙に浮いてしまう身体。ともに乗り越えようと励ます父に、恐怖と不安でどうしようもないと答えるクラーク。こころの準備もできないまま刻々と変化する身体に、クラークの動揺は否応なしに高まる。
レックスはラナのいる厩舎に向かい、案山子事件を全く知らぬラナにヒントを与える。「昨夜ホイットニーが試合の前、どこにいたか聞いてみるといい」と。この頃のレックスは、大好きな親友クラークに人生や恋の指南をしたり、クラークとラナの橋渡しを買って出たりと、クラークの頼れる兄貴的存在にして、恋のキューピッドなのです。
その頃、革ジャン青年はPharaoh spiderなる蜘蛛の生態と同じく、「成虫」へのさらなる変態を遂げるために母を殺害。
ところかわってレックス御殿に遊びにやって来たクラーク。
Lex: Save any lives on your way over? You keep it up, and you can make a career out of it.人助けを商売にしたらとレックス。レックスユーモア好きだなぁ。レックスは、トロイの木馬の模型を前に、クラークに恋のレクチャーを施す。畑で拾った隕石ネックレスをクラークに渡し「ネックレスを手にラナに真実を告げれば、ラナの心は君のものだ」と教示。策略家レックスに感化されたのか、ちょいと不遜な笑みのクラークがまことにカッコ宜しい。レックスは母の忘れ形見の鉛の小箱にネックレスを入れて、クラークに贈るのですが、ここで、鉛には隕石の影響からクラークの身体を防御する効力があることが明らかになります。
一方、ラナはレックスの助言をもとにホイットニーを問い詰め、ホイットニーがクラークに働いた悪事を知る。革ジャン青年との「図書館deお勉強」の約束を反故にし、急ぎクラークのもとに向かうラナ。嫉妬の炎に燃える革ジャン青年。
レックス御殿から帰宅したクラークは、鉛の小箱を手に思案。とそこにラナが。ホイットニーの不始末を詫びにやってきたラナから、クラークはネックレスにまつわる話を聞く。両親に衝突した隕石で作られたネックレスは、ラナにとって大切なお守り。しかしネックレスを返せば、ラナと触れあえなくなってしまう。ラナにネックレスを返すべきか否か、思い悩むクラーク。
その頃、革ジャン青年がお風呂で脱皮しまくっているのですが、脱皮はSUPERNATURALのディーンの専売特許(1x06『Skin』)なので、早送り致しますゴメン革ジャン青年。
クラークにジェラシーな革ジャン青年は、ケント家に押し入り、クラークを急襲。その場に居合わせたジョナサンをも襲うが、すんでのところでクラークが救出。またしても身を呈して人の命を助くクラーク。いかな鋼の身体とは言え、鋭利な回転鋸を前にして、頭で考える前に身体が動いてるクラークの良心と正義感に、ただただ感服です。
革ジャン青年の急襲を機に、改めて、スモールヴィルでの全ての怪事件の全責任が自らにあると、自分を責めるクラーク。人々に超能力をもたらした隕石群をスモールヴィルに落下させた責任は、ほかならぬ自分にあると。責任の重さに押しつぶされそうになるクラーク。拭い去れない思いを抱く息子に寄り添う父ジョナサン。
Jonathan: What happened to Lana's parents was a terrible tragedy, but no matter how many extraordinary gifts you have, you will never be able to change that.何が起ころうとも、ともに困難を乗り越えようと、クラークに寄り添うジョナサン。ジョナサンの、父としての包容力と優しさと強さに心震えるシーンです。
Clark: Then how do I make this feeling go away?
Jonathan: You can't. But that's what makes you human.
クラークは革ジャン青年の謎を突き止めようとクロエとともに調査。隕石落下の後に引っ越してきた革ジャン青年は、隕石の影響を受けた虫の大群に噛まれたことで「虫男」に突然変異したと睨む。虫の一生は短く、革ジャン青年が繁殖期に入っている危険性を考え、クラーク、クロエ、ピートは青年宅に向かい、そこで例のラナ盗撮ビデオと、さらには革ジャン青年によって殺害された母の死体を発見する。ラナの身に危険が迫っている!急ぎラナのもとへと向かうクラーク。
時すでに遅し。つがいの相手を求める革ジャン青年によって、ラナは既に誘拐されていた。幼いころ、革ジャン青年と遊び友達であったクラークは、革ジャン青年はラナと共に、虫集めの基地に居るに違いないと考え、急ぎ基地へと向かう。そこには繭に包まれたラナと、革ジャン青年が。革ジャン青年はクラークを倒すため、幼少時、遊びに来るたびにクラークが具合を崩していた鋳物工場へ、クラークをいざなう。工場には案の定、大量の隕石が。隕石の影響で、クラークはみるみる弱り果てていく。さらには足腰に力が入らず、重力加速度的に内股歩きになってしまう。もはや勝つすべはないのか、内股は治らないのか。と此処は鋳物工場。ものすごく都合よく、大きな鉛板がクラークの目の前に。鉛板の陰に隠れたクラーク、すぐさま復活。革ジャン青年の暴走をなんとか食い止めようとするも、暴走した青年が機械を誤作動させてしまい、青年あえなく自爆。青年の死を見届け、急ぎ、ラナのいる虫集めの基地へ戻ると、そこにはクラークの指示で基地へと向かったホイットニーと、ホイットニーに救出されたラナの姿が。愛を確かめ合う二人の様子に、胸締め付けられる思いのクラーク。
帰宅後、ある一つの決意を胸に、クラークはラナの家へと向かう。その手にはあの鉛の小箱が。隕石の影響を受けながら、クラークは決死の思いで小箱からネックレスを取り出す。ホイットニーの来訪と勘違いしたラナが外に出ると、玄関のドアノブにネックレスが掛けられていた。ネックレスを手に取り、微笑み、家に入るラナ。その姿を遠くから見守るクラーク。切なげな表情がよぎるも、最後、その顔は正しい決断を下した充足感に満ちていた。うんうん、よく頑張った、いつも偉いよクラーク。
***
虫の写真はおろか、虫の絵ですら触れることができない私にとって、今回のエピ鑑賞は、正直、かなり苦行を強いられました。しかしながら、その苦労を補って余りある、のべつまくなしの、クラークの超絶美貌オンパレード。無垢な子クラークに、凍える眼差しの冷徹クラーク。自責の子クラークに、奥儀キラースマイルのクラーク。健全に助平な子クラークに、悶え苦しむサマが恐ろしく艶やかなクラーク。そして忘れちゃならないのが、きのこヘアのクラーク。
最終的には、ホクホク感満載のエピなのでした。